本論文では、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)の可視化と解釈の重要性に焦点をあて、特にClass Activation Mapping(CAM)手法に注目しています。従来のCAM手法は、CNNの決定と画像領域の関係を発見するためのもので、視覚化の精度が高いものの、理論的な支持が不足していることが課題とされています。これに対処するために、著者は「保存性」と「感度」の2つの公理を提案し、これらの公理を最大限に満たすことを目指した新たな手法「公理に基づくGrad-CAM(XGrad-CAM)」を開発しました。実験結果から、XGrad-CAMはGrad-CAMに比べ、視覚化の性能が向上し、クラス判別能力にも優れていることが示されています。また、Grad-CAM++やAblation-CAMと比較しても実装が容易であるとされています。