この研究では、希少疾病における治療法の切り替えが患者に与える影響を分析するために、異なる測定機器から得られる切断された縦断データを結びつける手法が提案されています。特に、測定機器の使用方法が観察期間中に変更されることが多い希少疾病の試験では、従来の混合効果回帰モデルが適用困難となるため、観察を低次元の時間軸にマッピングし、各時点のデータを共有された潜在空間に埋め込むための変分オートエンコーダーアーキテクチャを使用します。この方法論は、脊髄性筋萎縮症患者の治療切り替えの影響の定量化にも適用されており、異なる測定機器からの運動機能項目を整合させ、混合効果回帰分析を行うことで、治療切り替えの効果を明らかにしています。結果として、小規模なデータ課題に対する共同潜在表現のモデリングの可能性が示されています。