オーストラリアのクイーンズランド精神健康研究センターの精神科医ジョン・マグラスと同僚によると、猫をペットとして飼うことが統合失調症に関連する病状のリスクを2倍にする可能性があるとする研究結果が発表されました。この研究は、過去44年間にわたる17件の研究を基にしており、猫の飼育と統合失調症のリスクとの間に有意な関連があることを示唆しています。特に、Toxoplasma gondiiという寄生虫が関与している可能性があるとされていますが、研究の結果は一貫していません。つまり、猫に接することで統合失調症リスクが高まる可能性はあるものの、因果関係を示すものではなく、他の要因が関与している可能性も否定できません。この分野のさらなる高品質な研究が必要だと著者たちは強調しています。一部の研究は、特定の年齢(9歳から12歳)に猫を飼っていたことが、その後の統合失調症発症に関連するとしていますが、結果は一致していないため、猫飼育の影響を受ける重要な時期については明確に定義されていません。