観察研究における因果機械学習モデルは個別化治療効果(ITE)の予測に利用されるが、条件付き交換可能性の仮定を評価する実証研究は稀である。本研究では、条件付き交換可能性の違反下でのモデルの性能を評価し、負の対照結果(NCO)が診断ツールとしてどのように機能するかを検討した。シミュレーション研究を通じて、因果フォレストとX-ラーナーのモデルから生成されるITE推定値の交絡バイアスを調査した。結果、条件付き交換可能性が違反されると、これらのモデルは真の治療効果の異質性を回復できず、時には異質性がない場合にも誤って異質性を示した。一方、NCOは測定されていない交絡に影響を受けるサブグループを特定するのに成功した。条件付き交換可能性の違反は、観察データからのITE推定の妥当性を制限し、NCOを因果機械学習のプロセスに組み込むことが信頼性向上に寄与することが示された。