この記事では、大規模言語モデル（LLM）のエージェントがソフトウェア開発に与える影響を検討しています。特に、LLMエージェントの一つであるCursorを導入することによって、開発速度が短期間で大幅に向上する一方、静的解析の警告やコードの複雑さが増加することが明らかになりました。著者たちは、Cursorを使用しているGitHubプロジェクトと、同様の条件を持つがCursorを使用していないプロジェクトを比較することで、因果効果を評価しました。その結果、Cursorの導入は一時的な開発速度の増加をもたらしたものの、静的解析警告やコードの複雑さの増加が長期的な速度低下の要因になることが示唆されました。この研究はソフトウェアエンジニアリングの実務者や研究者にとって重要な示唆を与えるものです。