本研究では、大うつ病障害(MDD)の症状の重症度を予測するために音声言語の多言語的レキシカル特徴を解析します。研究は、イギリス、オランダ、スペインの586人の参加者からの5,836件の音声データを用いて行われました。特に、英語のデータでは、レキシカル多様性や絶対主義的言語といった7つの特徴がMDDの症状の重症度と関連付けられましたが、オランダ語では文あたりの単語数やポジティブな単語頻度に関連が見られました。スペインのデータでは明確な関連は確認できず、全言語でレキシカル特徴の予測力は偶然のレベルに留まりました。研究の限界として、英語以外の言語のデータが少なく、特定の方法論の選択が影響を及ぼした可能性が指摘されています。今後は、より多くの言語での大規模な研究が求められます。