本論文では、機能的磁気共鳴画像法(fMRI)と拡散磁気共鳴画像法(dMRI)を用いた神経変性疾患の研究における臨床的使用の障壁である欠損モダリティの問題を解決するため、PDSという新しいアプローチを提案しています。PDSは、(1) モーダリティ間学習のためのパターン認識に基づいた3D拡散フレームワークと、(2) 組織と微細構造を改良するネットワークを組み合わせており、構造の忠実性と細部の維持が可能です。OASIS-3、ADNI、独自のデータセットで評価した結果、fMRIおよびdMRIの合成において従来手法を上回るPSNR/SSIMスコアが得られました。さらに、合成データは臨床的な診断においても有力なパフォーマンスを示し、健常者(NC)、軽度認知障害(MCI)、アルツハイマー病(AD)間の精度がそれぞれ67.92%、66.02%、64.15%に達しました。