近年、自由は選択肢の豊富さを意味するようになったが、それは本当に自由なのだろうか。多くの人々は日々様々な選択を行い、それを自由と感じている。しかし、行動経済学者は多くの人が選択をするのが苦手であることや、選択肢の多さが自己中心的個人主義を促進し、共同作業を妨げる可能性があることを指摘している。また、選択の価値が強調されすぎると、選択肢の少ない人々への非難が生まれることも。選択が自由の象徴とされる背景には、17世紀から18世紀にかけての商業の発展があり、現代の選択文化は近年の現象である。真に自由を感じる方法は他にあるのか、考える必要がある。