本稿では、プランクトン認識の自動化モデルが現実世界で直面する主な課題として、トレーニングデータとテストデータの間の分布シフト(Out-of-Distribution, OoD)が挙げられています。プランクトンの複雑な形態や多様な種、さらには新種の発見による予測不可能なエラーが原因です。最近のOoD検出技術の進展にもかかわらず、プランクトン認識分野では最新のコンピュータビジョン技術の体系的統合と大規模評価の基準が不足しています。本研究では、DYB-PlanktonNetデータセットに基づく様々な分布シフトシナリオをシミュレーションし、22のOoD検出手法を体系的に評価した結果、ViM手法が特にFar-OoDシナリオで顕著な性能向上を示すことが分かりました。この評価は自動プランクトン認識のためのアルゴリズム選択の信頼できる参考情報を提供し、プランクトンのOoD検出に関する今後の研究の基盤を築くことを目的としています。