本論文では、心電図から不整脈を検出・分類するための臨床意思決定支援システム(CDSS)の構築の難しさを解決する新しいフレームワークを提案しています。具体的には、局所的および全体的な情報の抽出と、注意機構を利用した情報融合を行い、不整脈の発生と終了時刻を正確に把握することを目指しています。MIT-BIH不整脈データベース及びAFDBを用いた実験では、提案手法による不整脈検出のF1スコアが高く評価され、従来のベンチマークモデルに比べて統計的に有意に優れた性能が示されました。また、発生時刻の特定においても高精度を実現し、臨床における治療計画の精度向上に寄与することが期待されています。