近年、エンドツーエンドの大規模言語モデル(LLM)技術は多くの分野で大きな利点を示しています。コンパイラはソースコードをターゲットコードに変換する重要なシステムソフトウェアですが、LLMをエンドツーエンドコンパイラとして使用する可能性は未だ大きく探求されていません。本論文では、LLMをコンパイラとして利用する可能性(LaaC)を検討し、その将来の方向性を提案しています。具体的に設計されたCompilerEvalデータセットとフレームワークを用いて、主流のLLMのソースコード理解及びアセンブリコード生成の能力を評価しました。実験結果は、LLMがコンパイラとしての基本的な能力を示しているものの、現時点では低いコンパイル成功率に留まっていることを示しています。プロンプトの最適化やモデルのスケーリングにより、生成されるアセンブリコードの質を大幅に向上させることができると提案し、LaaCの明るい未来に期待を寄せています。