この技術記事では、COBOLからKotlinへの移行に関する初めての実験が紹介されています。COBOLは金融や行政システムの基盤として60年以上にわたり利用されており、特にアメリカでは多数の業界がその技術に依存しています。しかし、旧来のシステムの更新は一般的に翻訳作業として扱われがちで、意味が失われたまま運用されている現状があります。著者は形式的手法を用いることで、COBOLのプログラムの意味を再構成し、それに基づいてKotlinコードに変換し、出力の機能的等価性を証明するアプローチを提案しています。記事では、具体的なCOBOLのバッチプログラムを用いた試作プロトタイプが展開され、更新の過程が詳細に説明されています。このような形式ベースのアプローチが、過去を単に置き換えるのではなく、システムの意図を翻訳する新しい手法であることが強調されています。