本論文では、非線形かつ非ガウス状態空間モデルにおける状態推定のためのアルゴリズムのクラスを提案します。このアプローチは、ベイズ推論を動的制約の下でのエントロピートラスト領域の更新の系列として捉える変分ラグランジュ形式に基づいています。この枠組みは、選択された変分事後の因子化によって構造が決定される前向き・後ろ向きアルゴリズムの家族を導き出します。特に、ガウス–マルコフ近似に注目し、計算コストに優れた再帰的スキームを導出します。また、一般的な非線形非ガウスモデルに対しては、一般化された統計線形回帰とフーリエ–エルミートモーメントマッチングを用いて再帰を閉じる手法を示します。