arXiv cs.AI

生体認証のためのアルファダイバージェンス損失

Alpha Divergence Losses for Biometric Verification

http://arxiv.org/abs/2511.13621v1


本論文では、生体認証における性能向上のための新しい損失関数として、アルファダイバージェンス損失を提案しています。従来のCosFaceやArcFaceといったマージンベースのソフトマックス損失に代わり、特に$eta > 1$の条件下ではスパースな解を誘導する利点があります。しかし、検証タスクに不可欠な角度マージンを統合することは容易ではありません。本研究では、リファレンス測度やロジットを通じて、この統合方法を二通り模索し、Q-Margin(リファレンス測度でのマージン)とA3M(ロジットでのマージン)という新しい損失関数を導出しました。また、A3Mにおけるトレーニングの不安定性を解決するために、プロトタイプの再初期化戦略を提案し、挑戦的なIJB-BおよびIJB-Cデータセットで顕著な性能向上を達成しました。声認証においてもVoxCelebで強い成果を示し、特に低い誤認率で強固なベースラインを大きく上回る性能を実現しています。