本研究では、微小チューブの固体近臨界密度内面での表面プラズモンポラリトン(SPP)の励起に基づくコヒーレントシンクロトロン放射(CSR)の生成メカニズムを提案します。高強度の円偏光レーザーパルスが微小チューブ軸に沿って伝播し、円筒状のSPPモードに効率的に結合します。このプロセスにより、軸方向に構造化された回転電磁場が生成され、これが表面電子を閉じ込め、変調しながら直接加速し、Vavilov-Cherenkov角でCSRを放出します。また、電子の方位対称性を改善することにより、ヘリカル変調が可能となり、孤立した高調波形式でのCSR放出が全方位にわたることが示され、完全なコヒーレンスが不完全であっても放射強度が大幅に向上します。3D粒子-セルシミュレーションによると、この方式は、非コヒーレント放出に比べてコヒーレンスが最大2桁向上したX線を生成できる可能性があります。実験的実現のための課題についても議論し、高コントラストレーザーや微小チューブの製造及び配置に関する厳密な調整が必要であることが挙げられますが、これは現存または近未来の実験的能力の範疇に収まる課題とされています。