最近の調査によれば、現金使用の傾向は国によって大きく異なる。最も貧しい国々、例えばミャンマー(98%)、エチオピア(95%)、ガンビア(95%)は、限られた銀行インフラのため現金に頼っている。一方、スウェーデン(14%)、ノルウェー(10%)、韓国(10%)などの裕福な国々は、デジタル決済インフラの整備が進み、ほぼ現金レスの状態だ。新興経済国でも、メキシコ(80%)、インド(70%)、タイ(65%)は依然として現金を多く使用している。特に日本の現金使用率は60%で、高度な技術国としては意外に高い。文化的な現金志向が影響しているとも考えられる。また、ドイツの51%は、文化的プライバシーの懸念から現金を好む傾向がある。イタリアも62%と高率で、西洋の非公式経済の影響が指摘される。逆に、中国はわずか10%で、モバイル決済(AlipayやWeChat Pay)に飛びついたことを反映している。