この記事では、MolChordという新しい手法を提案しています。これは、構造に基づく薬剤設計（SBDD）の分野において、ターゲットタンパク質と候補分子リガンドを効果的に対応させることを目的としています。具体的には、NatureLMという自動回帰モデルを利用して、タンパク質の配列データ（FASTA）や分子の構造記述（SMILES）を統合し、薬剤の生成とアラインメントを行います。また、薬剤の望ましい特性へ導くために、好みデータを統合した特性認識データセットを構築し、Direct Preference Optimization（DPO）を用いてアラインメントプロセスを洗練させています。実験結果では、CrossDocked2020データセットにおいて、優れた評価指標のパフォーマンスを達成し、この手法が実際のSBDDツールとしての可能性を示しています。