本稿では、動的ベイジアンネットワーク（DBN）の条件独立性（CI）の進化に関する検証を、時間論理仕様に対して行うことを目的としています。具体的には、CIに基づく二つの仕様形式を考察します。すなわち、線形時間論理（LTL）と非決定性ブーリ自動機（NBA）です。確率的CI特性は具体的な確率分布を考慮し、一方で構造的CI特性はDBNのグラフィカル構造に基づいています。確率的CI命題が最終的に成立するかどうかの決定は、線形再帰列のスコーレム問題と同等の難易度を持つことを示しました。一方、構造的CI命題の進化の検証は、LTLおよびNBAの仕様に対してPSPACEに属し、NPおよびcoNP困難であることがわかりました。また、DBNのグラフィカル構造における自然な制限を特定することで、構造的CI特性の検証が計算可能である条件を提案します。