本研究では、ChatGPTなどの生成AI(GenAI)ツールがコンピュータ教育に与える新たな機会と課題を探討しています。具体的には、GenAIの支援が従来のオンラインリソースと比較して、異なる熟練度の学生の知識向上をどのようにサポートするかを調査しました。初心者と中級者の24人の大学生を対象にした実験では、プログラミングタスクを解決する際の学生のGenAIとの相互作用を分析しました。その結果、GenAIに完全な解決策を生成させることで初心者のタスクパフォーマンスが大幅に向上する一方で、知識の向上には一貫性がないことが明らかになりました。初心者はタスク完了に向けてGenAIに依存しがちで、一方で中級者はより選択的なアプローチを取ることが観察されました。最終的に、GenAIを問題解決ツールではなく、学習ツールとして用いることを学生や教育者に提言しています。