本記事では、ブラックボックスシミュレーターのパラメータ最適化を目的とした新しいフレームワーク「アクティブシミュレーションベースインフェレンス(ASBI)」を提案しています。従来のシミュレーション駆動アプローチでは、オフライン観測と前方シミュレーションから事後分布を推定しますが、ブラックボックス状況では、観測とパラメータの関係が不明なため、十分な情報を持つ観測の準備が困難です。ASBIではロボットを利用してリアルタイムでデータを収集し、情報利得を最大化することで有効な観測を得る手法を採用しています。この情報利得は、事後分布と事前分布のシャノンエントロピーの期待される減少として定義されます。さらに、未知の尤度の問題を解決するためにニューラルポスティア推定(NPE)を活用して、事後推定器を学習させる手法も紹介しています。シミュレーション実験により、この方法が正確なパラメータ推定を実現することが示されており、実際のロボットを用いた応用例も具体的に示されています。