本研究では、米国証券取引委員会(SEC)の提出書類や四半期決算説明会議事録からの金融ナarrativesに基づき、特定の金融ターゲットに対する立場の検出を行います。従来の感情分析では多くのラベル付きデータが必要であり、文レベルの立場を明確にすることが難しいとされていました。本稿では、債務、1株当たりの利益(EPS)、売上高の三つの主要な金融指標に焦点を当てた文レベルのコーパスを紹介します。これらの文はForm 10-K年間報告書およびECTから抽出され、ChatGPT-o3-proモデルを用いて厳格な人間による検証を経て立場がラベル付けされました。評価の結果、少数のサンプルを用いたChain-of-Thought(CoT)プロンプトが、従来の監視学習基準に対して最も優れた性能を示し、LLMsの性能はSECとECTのデータセット間で変動することが明らかになりました。本研究は、広範なラベル付きデータを必要とせずに金融分野でのターゲット特定の立場検出にLLMsを活用する実用性を示しています。