最近、自己教師あり学習を用いたグラフ神経ネットワーク(GNN)の事前学習が一般的な手法として注目を集めています。しかし、事前学習と下流タスクとの間にはしばしば目標のギャップが存在します。このギャップを埋めるために、グラフプロンプトを用いて事前学習済みのGNNモデルを特定の下流タスクに適応させる手法が開発されましたが、これまでの方法は公平性を考慮していませんでした。本研究では、適応型デュアルプロンプティング(ADPrompt)フレームワークを提案し、事前学習済みのGNNモデルの適応を公平に行うことを目指します。具体的には、属性バイアスを軽減するためのカスタマイズ可能な属性プロンプトを学習し、情報フローの柔軟な調整を行う構造プロンプトを生成します。実験の結果、提案手法はノード分類タスクにおいて7つのベースライン手法を上回る性能を示しました。