本記事では、金属有機フレームワーク(MOFs)の逆設計を効率的に行うための新しい手法EGMOFが紹介されています。EGMOFは、材料特性やプロパティラベルデータの不足という課題を克服するために、モジュラーな拡散-トランスフォーマーアーキテクチャを採用しています。この手法では、設計プロセスを二段階に分け、まずプロパティを化学的に意味のある記述子にマッピングする1次元の拡散モデル(Prop2Desc)を使用し、次にこれらの記述子から構造を生成するトランスフォーマーモデル(Desc2MOF)を用います。このアプローチにより、データセットが小さい場合でも高い精度を維持しつつ、最小限の再学習での運用が可能です。EGMOFは、過去の手法と比べ、95%以上の妥当性と84%のヒット率を達成し、特に1,000のトレーニングサンプルでの有効性向上を示しました。また、29の異なるプロパティデータセットに対して条件生成を成功させたことも特筆されます。