本論文では、人間の判断に基づく未来の出来事の予測を行う「判断的予測」のための新しいマルチエージェントフレームワークを提案しています。このフレームワークでは、異なるエージェントが主張の真偽について異なる見解を持ち、それに対する具体的な証拠を提示します。特に、定量的バイポーラ議論フレームワーク(QBAF)を用いて、様々な大型言語モデル(LLM)を活用したエージェントを実現します。具体的には、主張の検証を行うArgLLMエージェントや、外部情報から関連性に基づく論破を行うRbAMエージェント、そして外部ソースからの議論を引き出すRAG-ArgLLMエージェントを構築しました。実験の結果、エージェント間の証拠を結合することで、特に3つのエージェントを使用した場合に予測精度が向上することが確認されました。