本記事では、クエリにさらなる情報を追加することで、その意味を高める「クエリ拡張」について述べています。従来の手法では、常にクエリを拡張することが提案されていますが、これにより埋め込みの遅延が生じるほか、特定のクエリにおいてはパフォーマンスが低下する可能性があります。これに対処するため、著者たちはM-Solomonと呼ばれるユニバーサルマルチモーダル埋め込み器を提案します。このアプローチでは、トレーニングデータセットのクエリを拡張が必要なグループと不要なグループに分け、必要なクエリに対して適切な拡張を自動生成するプロセスを導入しています。最終的に、クエリを必要に応じて拡張することで、埋め込みラテシーの短縮とパフォーマンスの向上を実現しています。実験結果から、M-Solomonは拡張なしのベースラインを大幅に上回り、常に拡張を行うベースラインに対しても優れた成果を示しました。