不規則にサンプリングされた時間系列(ISTS)は、非均一な時間間隔と自然な欠損を特徴としており、実世界のアプリケーションにおいて非常に一般的です。従来のISTSモデリング手法は、観測された値に依存して未観測の値を補完したり、潜在的な動態を推測したりしますが、モデル訓練中に生じる再構築誤差という重要な学習信号を見落としています。本論文では、再構築誤差を利用した自己教師ありの事前学習フレームワーク「iTimER」を提案しており、観測値に対する再構築誤差の分布をモデル化し、サンプリングした誤差と最後の観測値とのミックスアップを通じて未観測タイムスタンプの擬似観測値を生成します。これにより、未観測タイムスタンプをノイズを考慮した訓練ターゲットに変換することができ、再構築信号が意味のあるものになります。多くの実験において、iTimERはISTS設定のもとで最先端の手法を一貫して上回る結果を示しました。