古代ローマのガラス工芸品に隠された手がかりが、アーティザンの秘密のネットワークを明らかにしたという研究が進展しています。ニューヨークのメトロポリタン美術館でガラスのカップを観察していた考古学者のハリー・メレディスは、カップの裏側に目を向け、そこに刻まれた象徴的なモチーフに気付きました。これまで装飾的と見なされていた十字や葉、ひし形などのデザインが、実は意図的で意味のあるものであることが明らかになりました。彼女の研究によれば、これらの模様は地域の工房を指し示す「ブランド」のようなものであり、ガラス職人たちの協力によって造られたことが示唆されています。この研究は古代のアーティザンに関する新たな理解を促し、彼らの営みがより複雑であったことを示しています。