本論文では、心音録音から不整脈を特定するための新しいCNN-H-Infinity-LSTMアーキテクチャを提案しています。心臓病患者における不整脈の早期発見は、重篤な合併症を防ぐために重要ですが、従来の手法は視覚的解釈に依存し、主観的になります。近年、深層学習を用いた自動化が注目され、精度や効率の向上が期待されています。この新しいアプローチは、制御理論に基づくH-無限フィルタのトレーニング可能なパラメータを導入しており、頑健性と一般化能力を向上させています。PhysioNet CinC Challenge 2016のデータセットを用いた実験により、提案されたモデルは99.42%のテスト精度と98.85のF1スコアを達成し、既存の基準を上回る安定した収束を示しました。