本研究では、マルチエージェントディベート(MAD)の性能を向上させるための役割配分戦略に焦点を当てています。異なる視点を持つ役割を特定のポジションに割り当てることで、MADの推論タスクにおける性能に大きな影響を与えることが示されています。特に、「Truth Last」という新しい役割配分戦略が提案され、推論タスクで最大22%の性能向上が見込まれます。また、実践的応用における未知の真実の問題に対処するために、マルチエージェントディベートの一貫性(MADC)戦略も提案され、独立した役割間の合意を評価するためにパスの一貫性を取り入れています。この戦略は、最も一貫性のある役割を真実としてシミュレーションします。9つの異なるLLMモデルにおいてMADCを検証し、多様な推論タスクにおいて優れた性能を発揮し、MADの性能向上に向けた重要な道筋を提供しています。