欧州宇宙機関(ESA)は、宇宙飛行中の栄養豊富で高適応性の昆虫が、宇宙飛行士の食事に適しているかを研究しています。地球上では20億人以上が昆虫を食べており、2000種を超える昆虫が人類に食されてきました。この研究には、生物学、食品、宇宙の専門家が参加し、微小重力環境が昆虫の発育や行動に与える影響を調査しています。果実バエなどの昆虫は1940年代から宇宙での実験に利用されており、生活サイクルを完了することが確認されています。昆虫は栄養素をリサイクルし、持続可能な方法でタンパク質を生成する潜在能力が期待されています。2023年には、家クリケットや黄ウジ虫が人間の食用として認可され、宇宙飛行士の食事にも昆虫を取り入れる可能性が示唆されています。しかし、宇宙が昆虫に与える影響についての知見はまだ不完全であり、さらなる研究が必要です。