本研究では、3D仮想オブジェクトを実際の風景に自然に統合するために重要なカメラレンズのぼかし効果を、パラメータを必要とせずに実現する新しい合成手法を提案しています。従来の手法は、焦点距離や絞りサイズなどのカメラパラメータやシーンの深さに依存していましたが、これらの情報は一般ユーザーには入手困難です。本研究では、RGB画像から直接ぼかしマップを推定し、深さ情報を用いずに仮想オブジェクトに対するぼかしレベルを決定します。さらに、ニューラルリブラーを用いてリアルなぼかし効果を再現します。実験結果から、提案手法は高忠実度な合成を実現し、定性的および定量的評価の両面で最新技術を上回る性能を示しました。