この研究では、経食道超音波心エコー(TEE)を用いて、左心室のセグメンタル縦ストレイン(SLS)を自動的に推定するための新しいパイプライン「autoStrain」を提案します。従来のSLS推定方法は専門的な知識と大きな手作業を必要とし、効率が悪くリソースを多く消費します。今回の研究では、RAFT光学フローモデルを基にしたTeeFlowと、CoTracker点軌道モデルに基づいたTeeTrackerの2つの深層学習アプローチを比較しました。実際のエコーシーケンスの運動データを得るのが難しい中、80人の患者を対象とした非常にリアルな合成TEEデータセットを利用してモデルを訓練しました。結果、TeeTrackerはTeeFlowよりも精度が高く、臨床試験でも信頼できる結果を示しました。AIによる運動推定を取り入れることで、心機能評価の精度と効率が大幅に向上することが実証されました。