本稿では、TSAR 2025共有タスクに提出されたOUNLPシステムについて述べています。このシステムは、LLM(大規模言語モデル)を用いた生成に基づき、読みやすさを考慮したテキスト簡略化を目的としています。テキスト簡略化手法の分析から、ソースとターゲットのCEFRレベルの差がパフォーマンスに大きく影響することが確認されました。この発見をもとに、二つの多段階簡略化手法、ルールベース簡略化(MRS-Rule)と共同ルールベースLLM簡略化(MRS-Joint)を提案しました。これらのシステムは、20チーム中7位にランクインし、MRS-Jointの改良によりLLMで簡略化された候補を出発点にすることで、多段階簡略化のパフォーマンスがさらに向上することが示されました。