この記事では、実世界の環境における自律ロボットのナビゲーションのための新しいフレームワークを提案しています。このフレームワークは、探索活動によって環境情報を取得し、目標に向かって効率的にナビゲーションを行うことを目的としています。著者らは、自由エネルギー原理に基づいたアクティブ推論(AIF)を利用し、政策モデルには拡散ポリシーを、世界モデルにはマルチタイムスケール再帰状態空間モデル(MTRSSM)を統合しています。これにより、多様な行動候補を生成し、それらの長期的な結果を予測することで、期待自由エネルギーを最小化する行動選択が可能となります。実験結果では、提案したフレームワークが探索要求の高いシナリオにおいて、成功率が向上し、衝突が少ないことが示されました。これにより、AIFが実世界のロボットナビゲーションにおける探索と目標指向ナビゲーションを統合できることが明らかになりました。