ユタ大学の研究者たちは、脂肪分子であるセラミドが急性腎障害(AKI)を引き起こすメカニズムを解明しました。セラミドは腎細胞にエネルギーを供給するミトコンドリアを損傷させるため、これを変更することで腎障害を防ぐことが可能であることが示されました。研究チームは、セラミドの代謝を変える新しい薬剤候補を用いることで、マウスにおける腎機能を保護し、腎障害を完全に防ぐことに成功しました。研究者たちは、腎障害の初期バイオマーカーとして尿中のセラミドレベルが重要であると示唆しており、今後の心臓手術を受ける患者のリスクを評価する手段となる可能性があります。この発見により、急性腎障害の治療法の開発が期待されています。