本論文では、リアルタイムストラテジーゲームにおけるLLMエージェントのための新しいフレームワーク「メモリ拡張状態遷移機構プロンプティング(MASMP)」を提案しています。従来のアプローチが抱える幻覚や断片的な意思決定の課題に対処するため、MASMPは状態遷移機構プロンプティングに記憶メカニズムを組み合わせ、構造化された行動と長期的な戦略的整合性を統一しています。このフレームワークは、自然言語駆動の状態遷移アーキテクチャと軽量な記憶モジュールを特徴とし、StarCraft IIでの実験において最も強力な内蔵AI(Lv7)に対して60%の勝率を達成しました。事例研究では、厳密な状態-行動マッピングを通じて意味理解を保持し、「知っていることと行動することのギャップ」を解消できることが示され、神経とシンボリックAIの新しい統合のパラダイムを確立しています。