本論文では、データベースクエリにおける結合順序の選択がNP困難な問題であることを示し、この選択がクエリ実行のパフォーマンスに重要であることを強調します。従来のアプローチは、コストモデルに基づいた二分木上の離散的な組み合わせ探索を用いていますが、計算の複雑さやスケーラビリティの制限が課題です。本研究では、コストモデルが微分可能な場合に、クエリプランをソフト隣接行列として連続的に緩和できることを示します。この連続的緩和と、隣接行列のGumbel-Softmaxパラメータ化、プランの有効性を強制する微分可能な制約により、勾配に基づくプラン探索が可能になります。学習したグラフニューラルネットワークをコストモデルとして使用することで、従来の方法と比較して、同等またはそれ以下のコストのプランを見つけることができることを実証します。また、このアプローチの実行時間はクエリサイズに対して線形でスケールし、従来の手法に比べて優れた効率を示すことも実証しています。