この研究は、網膜層の厚さの変化を測定する光学コヒーレンスタモグラフィー(OCT)を用いて、アルツハイマー病(AD)の早期検出を目指しています。これまでの研究は主に層の厚さ測定に焦点を当てましたが、本研究ではOCTのBスキャン画像を直接分類する手法を探索しました。深層学習を使った生データのAD予測は先行研究での初の試みです。ADの早期検出は臨床診断よりも困難であり、年齢や性別、画像化のインスタンスに合わせたデータを用い、複数の前訓練モデルを微調整して評価しました。結果、ResNet-34が最も安定した結果を示し、4年のコホートでAUC 0.62を達成しました。これらの知見は、ADのOCTベースの予測のベースラインを提供し、AD診断の数年前に微細な網膜バイオマーカーをピックアップする難しさを示しています。