世代を超えたエピジェネティックな遺伝は、動物が病原体を認識し回避する能力に関連しています。特に、線虫のC. elegansは、病原体であるP. aeruginosaを学習し、回避することができ、この学習された回避は最大4世代にわたって遺伝することが確認されています。その後、ハーバード大学の研究グループは、F2世代での回避行動の引き継ぎに疑問を投げかけましたが、イリノイ州立大学の研究チームがMurphyグループの研究を支持する結果を発表しました。実験では、線虫が特定のバクテリアを避ける能力を測定するために設計されたアッセイが行われ、学習による回避行動が直接F2世代に引き継がれることが示されました。これにより、動物は直接の病原体に遭遇することなく、先代の経験から利益を得ることが可能になることが示されたのです。